eBay輸出に取り組むセラーなら、誰でも1回はVeROを経験します。
ルールを知らないまま出品を続けると、最悪の場合アカウント停止という厳しいペナルティが待っています。
しかし、正しい知識と対策を知っていれば、そこまで恐れる必要はありません。
この記事では、eBayの「VeRO」の概要や対策などについて解説します。
この記事でわかること
- eBayのVeROプログラムの仕組み
- 日本人セラーに多いVeRO違反の具体例
- VeRO違反した場合のペナルティと正しい対処法
- アカウントを守るための具体的な予防策
「VeROのリスクを回避して安全に稼ぎたい」「アカウントを守るための具体的な方法が知りたい」という方は、ぜひ最後までご覧ください。
なお、当ブログでは副業やせどりに関する情報を随時アップしているので、ご興味のある方はぜひご覧ください。
Contents
VeROプログラムとは?

画像引用元:イーベイ・ジャパン公式チャンネル
VeRO(Verified Rights Owner Program)とは、「知的財産保護プログラム」のことを指します。
著作権や商標権を持つブランドやメーカー(権利者)が、自社の知的財産権を侵害する出品をeBayに報告し、削除を依頼できる仕組みです。
例えば、人気ブランドのロゴや画像を無断で使用したり、偽造品を販売したりする行為は、権利者の利益を損なうため禁じられています。
VeROについての正しい理解が、ポリシー違反やアカウント停止を防ぐために重要です。
VeROについては、イーベイ・ジャパンも動画で注意関しているので、併せてご確認ください。
VeROに該当する違反事例をデータで分析
2020年10月〜2021年1月末の期間に日本人セラーが、VeROに該当した事例をまとめました。
eBay公式が出しているデータによると、違反の傾向は顕著です。

画像引用元:イーベイ・ジャパン
出品ポリシー違反指摘の種類は、以下のとおりです。
- 1位:ブランドやメーカーが販売を許可していない国や地域への販売
- 2位:商品とは無関係のブランド名やキーワードをタイトル・説明文に含める行為
- 3位:ブランドやメーカー等が出品商品について偽造品(レプリカ)であると判断した場合の指摘
データを見る限り、「販売地域の確認漏れ」や「画像の安易な転載」など、知識不足による違反が多いですね。
また、VeROを指摘されやすいブランドも把握しておきましょう。

画像引用元:イーベイ・ジャパン
日本のメーカーもTop20に入っているので、海外へ輸出する際はVeRO違反に気を付けてください。
よくあるVeROによるポリシー違反3選

画像引用元:イーベイ・ジャパン公式チャンネル
VeRO違反には様々なケースがありますが、特に日本人セラーが意図せず行ってしまう代表的な違反例を3つ紹介します。
①画像の無断使用
メーカーの公式サイトや他のオンラインショップに掲載されている商品画像を、自分の出品ページに使うことは著作権の侵害にあたります。
たとえ販売する商品が本物であっても、他人が作成した画像を許可なく使用できません。
「良い写真がないから」と安易にコピー&ペーストすると、権利者から通報されるリスクがあります。
②偽造品(レプリカ品)
精巧に作られたレプリカ品や模倣品、無許可の複製品の販売もポリシー違反になります。
レプリカ品と商品説明に記載したとしても、販売は認められません。
セラーの責任が問われるため、仕入れの段階で本物であるという確証が持てない商品は絶対に取り扱わないようにしましょう。
③並行輸入品
ブランドによっては、特定の国や地域での販売権を厳しく管理しています。
例えば、ある日本のメーカー製品がヨーロッパでの販売を禁止している場合、ヨーロッパへ発送可能な設定で出品すると、権利侵害でVeRO違反の対象となる可能性があります。
CASIOやFUJIFILMなどのメーカーが、ヨーロッパでの販売を制限していることは有名です。
出品時には、発送除外国の設定を適切に行う必要があるでしょう。
VeROによるポリシー違反の実例を、画像付きで解説している記事があったので、宜しければご覧ください。
VeROによるポリシー違反を受けるとどうなる?

画像引用元:イーベイ・ジャパン公式チャンネル
もしVeROによるポリシー違反になった場合、違反の程度や回数に応じて段階的にペナルティが科せられます。
eRO違反の履歴はアカウントに記録として残るため、一度の違反も軽視せず、真摯に対応することが重要です。
VeROになった場合の対処法

画像引用元:イーベイ・ジャパン公式チャンネル
もし、eBayからVeRO違反の通知メールが届いても、慌てる必要はありません。
以下の手順に従って、冷静に対処しましょう。
まずはメールをよく読み、「どの商品が」「どの権利者から」「どのような理由で」違反と判断されたのかを把握します。
警告内容に従い、指摘された商品の出品を終了(End Listing)させます。
修正依頼が来ている場合は、指示通りに修正してから終了させましょう。
警告を受けた商品だけでなく、同じメーカーやブランドの他の出品商品も、同様の違反がないか全て見直しましょう。
まだ警告が来ていなくても、いずれ指摘される可能性が高いため、修正・取り下げておいた方がが賢明です。
VeROの指摘に納得がいかない場合は、通知メールに記載されている権利者の連絡先に直接問い合わせ、異議を申し立てることも可能です。
VeROにならないための対策

最も重要なのは、VeROに違反しないことです。
ここからは、VeROにならないための4つの対策について解説します。
- 公式商品ページやブランド画像を使わない
- VEROリストを必ず確認する
- 中古・並行輸入品でも注意!
- 出品前に他のセラーをリサーチする
日々の出品活動で4つのポイントを徹底し、リスクを最小限に抑えましょう。
①公式商品ページやブランド画像を使わない
自分で撮影した画像を使用することが、基本的なVeRO対策です。
公式サイトの画像やロゴ、他人の商品説明文をコピーするのは絶対にやめましょう。
自分で撮影した写真は、商品の状態を正確に伝えられるため、購入者からの信頼度アップにもつながります。
②VEROリストを必ず確認する
eBayは、VeROプログラムに参加している企業やブランドのリストを公開しています。

画像引用元:ebay
アルファベットや数字を選択すると、企業名が表示されるのでクリックして、VeROの詳細を確認してください。

画像引用元:ebay
ただし、VeROの詳細は英語で記載されているため、Google翻訳などを使用して確認してください。
新しいブランドの商品を取り扱う際は、出品前にこのリストを確認する習慣をつけましょう。
③中古・並行輸入品でも注意!
VeROは原則として新品・中古を問わず適用されます。
また、ブランドによっては海外への販売が許可されていない商品もあります。
特に、「海外販売禁止(Not for export)」などの記載がある商品は、出品を避けましょう。
④出品前に他のセラーをリサーチする
出品したい商品やブランドがVeROのリスクが高いかどうかを判断するために、他のセラーの状況をリサーチするのも有効な方法です。
eBayでブランド名を検索し、他のセラーが継続的に販売しているか、出品が極端に少ないかなどを確認してみましょう。
出品がほとんどないブランドは、VeROのリスクが高い可能性があります。
リサーチをする際のポイントや視点については、以下の記事が参考になります。
まとめ|eBayのVeROを正しく理解し、アカウント停止リスクを回避しよう!

この記事では、eBayの知的財産保護プログラム「VeRO」の概要やリスクを回避するための対策などについて解説してきました。
この記事のまとめ
- VeROとは
- ブランドやメーカーの知的財産権を守るためのプログラム
- よくある違反事例
- 画像の無断使用、偽造品(レプリカ品)、並行輸入品(販売地域の制限)など、知識不足からくる違反が多い
- 違反した場合のペナルティ
- 出品削除と警告から始まり、違反を繰り返すとアカウントの一時停止、最悪の場合は永久停止になる
- 違反した場合の対処法
- 警告内容を確認し、該当商品および関連商品を速やかに修正・取り下げる
- 違反しないための対策
- 自分で撮影した画像を使用し、VeROリストを確認する
VeROは仕組みを正しく理解し、日頃から誠実な出品を心がけていれば、過度に恐れる必要はありません。
本記事で解説したポイントを実践し、VeRO違反のリスクを回避しながら、eBayを運営しましょう。
今回も最後までご覧いただきありがとうございました。
なお、当ブログではeBay輸出に関する有益な情報を随時発信していますので、ご興味のある方はぜひ他の記事もご覧ください。