eBay輸出は、個人でも世界を相手にビジネスができますが、成功するためにはメリット・デメリットを正しく理解することが重要です。
メリットだけに目を向けて安易に始めてしまうと、思わぬ壁にぶつかってしまうかもしれません。
この記事では、eBay輸出の基本的な仕組みやメリット・デメリットについて解説します。
この記事でわかること
- eBay輸出とは「世界中に販売できるプラットフォーム」
- eBay輸出を始めるメリット4選
- eBay輸出を始めるデメリット3選

「eBay輸出に挑戦すべきか迷っている」という方は、ぜひ最後までご覧ください。。
なお、当ブログでは、eBay輸出の始め方や売上アップのコツに関する記事を多数紹介しているので、併せてご覧いただけると幸いです。
Contents
eBay輸出とは「世界中に販売できるプラットフォーム」

eBay輸出は、日本の商品を世界中のバイヤーに販売できるECプラットフォームです。
eBayは190以上の国や地域のユーザーが利用しており、日本にいながら世界のバイヤーに商品を販売できます。
eBayの特徴は、以下のとおりです。
- 日本製のフィギュアや家電、古着などが海外で高値で取引されている
- eBayの出品ツールや配送連携でスムーズに取引できる
- Payoneer口座を通じて、海外で発生した売上を日本円で受け取れる

eBay輸出は、小規模事業者や個人でも世界を相手にビジネスできる越境ECです。
eBay輸出を始めるメリット4選

eBay輸出には、国内のビジネスにはない大きな魅力と可能性があります。
特に初心者の方でも安心してスタートできるメリットが豊富です。
この章では、eBay輸出を始めるべきメリットを4つのポイントに絞って解説します。
①日本ブランドの商品が世界で大人気
eBay輸出の最大のメリットは、世界的に絶大な人気を誇る日本ブランドの商品を販売できる点にあります。
なぜなら、「Made in Japan」の製品は「高品質」「信頼性が高い」「精密な作り」などのイメージが世界中に定着しているからです。
特に、アニメやゲームなどのサブカルチャー、高性能な工業製品、中古品であっても状態が良いことなどが海外のバイヤーに好評です。
実際にeBayでは、以下のような日本の商品が人気を集めています。

- アニメ・キャラクター関連商品
- フィギュア、トレーディングカード(ポケモン、遊戯王など)
- 限定グッズは海外に熱心なコレクターが多く、高値で取引される傾向がある
- ゲーム関連
- 日本のレトロゲームや限定版のゲーム機、周辺機器は希少価値が高い
- 世界中のゲーマーから需要がある
- カメラ・時計などの精密機器
- CanonやNikonなどのカメラ、SEIKOやG-SHOCKなどの時計
- 性能と耐久性が海外で高く評価されている
- 釣り具や楽器
- 日本の釣具や楽器は、その精巧な作りから専門家や愛好家の間で人気がある

日本では人気がそれほどなくても、海外の方が売れるということも多いですね。
eBayで売れる商品ついて特集している記事があったので、併せてご覧ください。
②マーケットがとにかくデカい
eBayは世界190カ国、1億3400万人以上のバイヤーが存在する巨大なマーケットプレイスです。
日本の人口が約1億2千万人であることを考えると、eBayは何倍ものバイヤーにアプローチできます。
巨大なマーケットは、輸出ビジネスに以下のようなメリットをもたらします。
- 世界190カ国、1億3400万人以上のバイヤーに商品を販売できる
- 日本での販売は安売り傾向にあるが、海外では思わぬ高値で売れることもある
- 日本の地方限定品や、特定の趣味を持つ人だけが知るようなマニアックな商品も売れる
実際のデータを見ても、世界のEC市場は年々増加しており、今後も右肩上がりに成長していくことが期待できます。

画像引用元:世界のEC市場の売上高の推移および予測(経済産業省)

国内市場の何倍もの規模を誇るeBayのマーケットで販売できることは、売上と利益を飛躍的に伸ばすチャンスです。
世界のEC市場やeBayの現状については、以下の記事で詳しく解説しています。
③eBay輸出を行っている日本人セラーが少ない
eBay輸出は、まだ日本人セラーの数が少なく、競合が少ない「ブルーオーシャン」と言えます。
多くの日本人にとって、言語の壁や海外発送の複雑さが参入障壁となり、eBay輸出に挑戦する人は少ないです。
競合が少ないことによるメリットは、以下のとおりです。
- 価格競争の回避
- 国内での販売と比較して、eBayでは適正な価格や高価格帯で販売できる可能性がある
- 日本人ならではの強み
- 日本人セラーの丁寧な梱包や、誠実な問い合わせ対応は海外のバイヤーから高く評価されている
- 他の国のセラーとの大きな差別化につながる
- 先行者利益の獲得
- まだライバルが少ないカテゴリーに参入することで、先行者利益を得られる

競合が少ない今だからこそ、eBay輸出を始める絶好のタイミングと言えるでしょう。
④初期費用があまりかからない
eBay輸出は、実店舗を持つビジネスと比較して、圧倒的に少ない初期費用で始められるのがメリットです。
eBayのアカウント登録は無料で、出品も一定数までは手数料がかからない無料出品枠が用意されています。

画像引用元:ストア手数料(イーベイ・ジャパン)
商品が売れるまで大きなコストが発生しないため、低リスクでビジネスをスタートさせられます。
初期費用が抑えられるポイントは、以下のとおりです。
- 価格競争の回避
- 国内での販売と比較して、eBayでは適正な価格や高価格帯で販売できる可能性がある
- 日本人ならではの強み
- 日本人セラーの丁寧な梱包や、誠実な問い合わせ対応は海外のバイヤーから高く評価されている
- 他の国のセラーとの大きな差別化につながる
- 先行者利益の獲得
- まだライバルが少ないカテゴリーに参入することで、先行者利益を得られる

eBayはスモールスタートが可能なため、特に副業として始めたい方や、ビジネス初心者にとっておすすめです。
eBay輸出を始めるデメリット3選

eBayを始めるなら、メリットだけではなくデメリットを把握した上で、挑戦する方が望ましいです。
デメリットを理解しないまま始めてしまうと、売上が伸びずに辞めてしまう方もいます。
この章では、eBay輸出を始める際のデメリットを3つのポイントに絞って解説します。
利益が出るまで時間がかかる
eBay輸出は、始めてすぐに大きな利益を出すのは難しく、安定した収益を得るまでには時間がかかります。
なぜなら、eBayが新規セラーに対して「出品リミット」と呼ばれる制限を設けているためです。
この仕組みはアカウントの信頼性を担保するためにあり、最初は出品できる商品の数や金額に上限が定められています。
そのため、いきなり大量の商品を販売して大きく稼ぐことはできません。
利益を伸ばしていくためには、以下のような段階を踏む必要があります。
- 初期の出品リミット
- 多くの新規セラーは、最初の出品リミットが制限されている
- リミットアップの仕組み
- 商品を販売し、購入者から良い評価(フィードバック)をもらうことで、取引実績を積み上げる
- 実績が貯まると、eBayに対して出品リミットの引き上げを交渉できるようになる
- 収益化までの道のり
- リミットアップできるまで数カ月単位で時間がかかる
- 最初は利益の少ない商品でも着実に販売し、アカウントの信頼性を育てていく地道な作業が必要

eBayのシステム上、コツコツと実績を積み重ねる必要があるため、利益が出るまでは時間がかかります。
英語や海外取引に慣れる必要がある
eBayは海外のプラットフォームであるため、英語でのコミュニケーションや、日本とは異なる海外の取引文化に対応していく必要があります。
商品の説明文作成から購入者からの問い合わせ対応、万が一のトラブル交渉まで、多くの場面で英語を使用します。
また、国ごとに異なる発送ルールや商習慣を理解していないと、思わぬクレームにつながる可能性があるため、注意が必要です。
英語や海外取引の知識が必要になる場面と海外取引の注意すべきポイントは、以下のとおりです。
- 英語対応が求められる場面
- 商品ページの作成:購入者の興味を引くタイトルや、商品の状態を正確に伝える説明文を英語で記載する
- 購入者とのやり取り:「商品の詳しいサイズを教えて」「複数個買うので割引してほしい」などの質問や交渉に英語で返答する
- トラブル対応:「商品が届かない」「配送中に破損した」などのクレームに対し、英語で状況を説明し、解決策を提示する
- 海外取引の注意すべきポイント
- 発送と輸出禁止品:国ごとに輸入が禁止・制限されている品目(リチウムイオン電池など)があるため、発送前に確認が必要
- 関税:商品受け取り時に関税が発生するため、仕組みについて購入者から質問されるケースがある
- 文化の違い:日本では当たり前の丁寧な梱包や迅速な対応が、海外のセラーと比較して大きな強みになる

したがって、Google翻訳などを使いつつ、英語でのやり取りや海外の商習慣に少しずつ慣れていく必要があります。
特に、2025年8月28日からはデミニミスルールが撤廃されて、すべての製品に関税が発生します。
関税ルールについては、分からないことも多いと思うので、以下の記事で詳細をご確認ください。
為替変動のリスクがある
eBay輸出の売上は主に米ドルで受け取るため、利益が為替レートの変動によって左右される「為替変動リスク」が常に伴います。
商品が売れた時点の為替レートと、売上金を日本円に換金する時点のレートが異なると、最終的に手元に残る金額が変わります。
例えば、100ドルの商品が売れた場合を考えてみましょう。
- 条件:仕入れ価格と円安・円高にどちらも同じ
- 円安のケース(1ドル = 150円)
- 売上:100ドル × 150円 = 15,000円
- 円高のケース(1ドル = 130円)
- 売上:100ドル × 130円 = 13,000円

仕入れ価格が同じ場合、単純に円安の方が2000円利益が多いです。
このように、換金するタイミングによって2,000円もの差が生まれることがあります。
ただし、為替を意識するよりも、円安・円高どちらに傾いても利益が出る価格設定が重要になります。
価格設定の考え方や各価格帯ごとのメリット・デメリットについては、以下の記事で解説しているので、併せてご覧ください。
まとめ|eBayを始めるなら今がおすすめ!

この記事では、eBay輸出を始めるメリットとデメリットについて解説してきました。
この記事でわかること
- eBay輸出とは、世界中のユーザーに日本の商品を販売できる越境EC
- eBay輸出を始める主なメリット
- 世界で人気の日本ブランドを扱える
- 1億人を超える巨大な市場で販売できる
- 日本人セラーが少なく、価格競争になりにくい
- 低リスク・低コストで始められる
- eBay輸出を始める主なデメリット
- 出品リミットがあり、収益化まで時間がかかる
- 英語での顧客対応や海外取引への慣れが必要
- 為替レートの変動で利益が変わるリスクがある

仕入れ価格が同じ場合、単純に円安の方が利益が多いです。
本記事で解説したメリットとデメリットの両方をしっかり理解した上で、eBay輸出に挑戦してみましょう。
なお、記事中で紹介したeBayで売れる商品や関税ルールに関する記事もアップしているので、併せてご覧ください。